炭水化物ダイエットでGI値対策

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体重を計る女性

普通ダイエットをするとき気にするのは何をたべるかよりも、摂取量の総カロリーを気にします。しかしそうやって低カロリーの苦しいダイエットを頑張っても、次はリバウンドとの戦いが待っています。これは、本来、人間の身体の生存本能のなせるワザで、現代の飽食の時代でなければ、とてもありがたい機能なのですけどね。

その機能に影響をあたえる血糖値とインシュリン、グルカゴンというホルモンに注目したダイエット法が、炭水化物ダイエットです。インシュリンダイエットと呼ばれることもあります。

同じカロリーの食事でも、ご飯やパンなどの炭水化物でとった場合、インシュリンの量が急上昇します。インシュリンは血中の糖がエネルギーとして消費されるのを促進する働きと、消費されずに残った糖を脂肪細胞に運んでたくわえさせる働きがあります。

そして、このインシュリンの分泌を低く抑え、摂取したエネルギーを脂肪細胞へ蓄えにくくさせることが、炭水化物ダイエットの目的になります。

それではどうすれば、炭水化物ダイエットができるのでしょうか。炭水化物は主食から取られることが多いので、主食をまったく取らないようにすればいいのでしょうか。しかし、それでは健康な日常生活をするためのカロリーさえとれなくなり、体力や筋力がなくなってしまいます。

筋力がなくなってしまいますと、基礎代謝が減ってリバウンドしやすくなり、ダイエットするつもりが逆に痩せにくい身体をつくってしまうことになります。

炭水化物ダイエットはまったく炭水化物を取らないダイエットではわけではありません。インシュリンを分泌しにくい炭水化物を意識して取るようにするのが炭水化物ダイエットです。

炭水化物とGI値

ケーキを我慢する女性

炭水化物ダイエットはインシュリンの分泌を抑えて肥満しにくい身体をつくるダイエットです。炭水化物ダイエットをするにはGI値(ブドウ糖を100とした場合の血糖上昇率)を指標に食べていい食品と、避けたほうがいい食品を選びます。

炭水化物ダイエットで食べ物を選択するときにGI値が60以下の食品が望ましいです。食パン(GI=91)、白米(GI=84)、うどん(GI=85)、フランスパン(GI=85)、もち(GI=85)など、 高GI値の食品はできるだけ避けたほうがよいメニューです。

炭水化物ダイエットとして適している食品はそば(GI=54)、スパゲティ(GI=65)、全粒粉スパゲティ(GI=50)、玄米(GI=56)、オートミール(GI=55)などです。麦ご飯や全粒粉をつかったパンやクラッカーなどもいいでしょう。

いきなり玄米食にするのは体質によっては体調を崩しますので、流行の雑穀ご飯などから、慣らしていくのもおすすめです。また、最近では手軽にGI値を記したレトルトのメニューも、販売されています。

炭水化物ダイエットはカロリーについては食べすぎなければさほど気にすることはありません。高GI値のものを低GI値の炭水化物に置き換えればよいのです。しかし、揚げ物やケーキなど、砂糖をたくさん使った甘いものは注意が必要です。血糖値が上がった状態では脂肪分も、いつもより脂肪細胞に蓄積されやすくなるからです。

そのほかに朝昼晩の食事をきちんととって、インシュリンをたくさん分泌させないよう空腹の時間を、空けすぎないこと、肉魚は脂肪のすくない部分を選ぶ、食後の甘いものは食べない、運動も同時におこなうことが炭水化物ダイエットの注意点です。